2015年3月14日に行われた電王戦FINAL第1局において「投了の作法」が大きな話題となりました。棋士は通常、詰みの局面まで指すことはせず、その前に投了することが「作法」になっています。一方でコンピュータ将棋においては合法手がなくなるまで最後まで指しきるようにしていることが多いようです。

これらの「作法」については個々の美学が反映されているものですので、その是非についてここで論じることはありません。ここで取り上げたいのは、投了のやり方によって結果的に手数が変わってくるという点です。

棋士とソフトで平均手数はどれくらい違っているのか? また、投了条件に評価値閾値を設定した場合に値の設定によって手数はどれくらい変わるのか? 等を考えてみたいと思います。

棋士とソフトの手数の違いはデータを比較する際に補正のための情報として必要になることがあるかもしれません。また、投了条件の評価値設定を考える際には閾値と手数の関係性の情報が参考になることもあるでしょう。

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